エステ基礎知識
エステティシャンが子育てと仕事を両立させるポイントとは?
エステティシャンは、一度スキルを身に付けてしまえば長く続けられる仕事ですが、拘束時間が長く体力的な負担も大きいです。そのため、エステティシャンの仕事と子育てを両立させることは難しいというイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。
しかし、職場の制度を利用したり周囲の協力を得たりすることで、エステティシャンの仕事と子育てを両立させることができます。今回は、子育てしながらエステティシャンとして働く際のポイントをご紹介していきます。
- 子育てをしながら働く際の課題
- エステティシャンは副業にしやすい職種
- 子育てと両立させるための働き方
- エステティシャンが利用できる子育て応援制度
- 家族や同僚との関わり方
- エステティシャンは子育てしながら活躍できる!
子育てをしながら働く際の課題
エステティシャンが子育てしながら働く上で、どうしても課題となるのが以下の3点です。
- 体力を消耗する
- 時間の制約が多い
- 指名予約への対応が難しい
体力を消耗する
エステティシャンは立ったまま仕事をすることがほとんどで、まさに体力勝負です。
マシンを使う施術では、身体に大きな負担がかかることは基本的にありません。しかし、施術者の手のみで行うオールハンドの場合は、長時間力を入れてマッサージし続けなければならず、激しく体力を消耗します。
帰宅後は家事や子育てで忙しく、十分な休息を取ることが難しいです。そのため、体力的な負担が大きいエステティシャンの仕事と子育てを両立させるには、相当な体力を要します。
時間の制約がある
フルタイムで働く場合、エステティシャンの勤務時間はとても長いです。
エステサロンは仕事帰りに施術を受けるお客様に合わせて、21時など夜遅くまで営業していることが多いです。閉店後、22時近くまで片付け業務をしなければならないケースもあります。また、サービス業である以上、土日に休むことは難しいです。
しかし、子どものお迎えや帰宅後の家事をしなければならないことを考えると、子育てしながらフルタイムで勤務するのは厳しいのが現状です。
指名予約への対応が難しい
多くのエステサロンでは、お客様が施術者を指名することができます。お客様に希望されて施術をすることは、エステティシャンにとって大きなやりがいの1つです。
しかし、子育てをしていると、子どもの体調不良といった緊急の事態に早退や欠勤を余儀なくされることがあります。指名していただいたお客様の施術を断ることになってしまえば、エステサロン全体の信頼度にも悪い影響を及ぼしかねません。
子育てとの両立を考えると、決まった時間に必ず施術できる保証がないため、指名予約に対応することは難しくなります。
エステティシャンは副業にしやすい職種
お伝えしてきたように、子育てをしながらエステティシャンとして勤務する課題は多くあります。しかし、エステティシャンは副業にしやすい職種です。
予約が集中する時間帯や休日に、人手が足りていないエステサロンは少なくありません。そういったサロンに短時間だけ勤務することが可能です。
他の業界で仕事をしながら、副業でエステティシャンとして働く方もいます。また、正社員としてエステサロンで勤務する一方で、休日に自宅や出張先で施術するというケースも珍しくありません。
子育てと両立させるための働き方
エステティシャンの仕事と子育てを両立させるための働き方をご紹介します。
スキルを武器に正社員として働く
エステティシャンとしてのスキルが十分にあれば、子育てしながら正社員として勤務することができます。正社員は他の勤務形態と比べて収入などの条件が良く、会社の福利厚生も受けられます。
しかし、指名予約への対応といった課題に責任を持って向き合わなければなりません。サロン側との話し合いを入念に行い、緊急事態への対応を決めておく必要があります。
アルバイト、パートタイマーとして働く
- 勤務時間の自由が利く
- 精神的なプレッシャーが少ない
アルバイトやパートタイマーにはこのようなメリットがあります。
しかし、正社員に比べると収入は少なく、サロンによっては残業が発生する場合もあります。
派遣会社に登録する
派遣会社に登録すると、自分が望む働き方に合ったエステサロンを紹介してもらえます。ネットなどで調べるだけでは見つからないような、条件の良い求人を見つけてもらうことも可能です。
もし職場環境が自分に合わなければ、派遣会社を通して断ることができるというのも強みだと言えます。
開業する
子育てしながら自宅で開業することも1つの選択肢です。
自宅で開業すれば、家賃や光熱費といった固定費が追加で発生することはありません。また、自分のライフスタイルに合わせて好きな時間に稼働することができます。
お客様と直接やり取りすることができるため、お客様に施術時間の融通を利かせてもらえる場合もあります。
経営や集客を自分で行わなければならないという苦労はありますが、自分のペースで働けるのは、自宅で開業することの大きな魅力です。
エステティシャンが利用できる子育て応援制度
近年、子育てしながら働く環境づくりを助ける制度が、エステ業界でも充実してきています。
- 自分の職場で利用できる制度の内容
- 実際に制度が利用された前例があるか
これらを確認しておくとよいです。
エステサロンで実際に多く導入されている制度をご紹介します。
産前、産後休暇
- 産前休暇(出産予定日の6週間前から)
- 産後休暇(出産の翌日から8週間)
会社で定められた条件を満たしていれば、出産前後に上記のような休暇を取得することができます。
休暇中に会社から給料が出ることは基本的にありません。会社で加入している社会保険から、出産手当金が支給されます。
育児休暇
会社で決められた条件を満たせば、産後休暇が終了した日から子どもの1歳の誕生日の前日まで、育児休暇を取得できます。
雇用保険から育児休業給付金が支給され、育児休暇開始日から180日目までは休業開始前の日給の67%、それ以降は50%を受け取ることができます。
時短勤務、半休制度
子どもを迎えに行く夕方まで時短勤務するという働き方も可能です。正社員に時短勤務を認めているエステサロンも少なくありません。
また、子育てをしていると、子どもの行事などで半日だけ休みを取りたいというケースがあります。そういった場合に有給を1日分消化してしまうと、本当に必要な時に有給休暇を取得できなくなるリスクがあります。
このような事態を解決すべく、半日単位で有給を取得できる半休制度が広まってきています。
ベビーシッター制度
小さい子どもを預けられるベビーシッターを常駐させたり、託児所を設けたりするエステサロンが増えてきています。なかには、発熱している、あるいは体調が回復したばかりの子どもを預かる病児保育、病後児保育を実施しているサロンもあります。
家族や同僚との関わり方
エステティシャンの仕事と子育ての両立を1人で実現することは難しく、家族や同僚の協力が欠かせません。家族や同僚と連携する上で意識したいことをお伝えします。
職場の同僚に協力してもらう
子育てしながら働いていると、急な早退や欠勤がどうしても発生してしまい、担当していた施術を同僚に代わってもらう必要性が出てきます。お互いに気持ちよく仕事を引き継ぐためには、普段から良好な関係性を築くことが欠かせません。
仕事の交代を丁寧に頼んだり、力を貸してくれた同僚への感謝をしっかり伝えたりすることで、誠意が伝わって周囲の協力を得やすくなります。
また、同僚が困っている時はできる限り力になりましょう。働きやすい環境を作るためには、お互い様の精神を忘れないことが大切です。
家族の理解を得る
仕事をしながら1人で子育てをすると、体力的な負担が大きいだけでなく、心が休まらず悩みを抱え込んでしまう場合もあります。
家事や子育ては家族で分担して行わなければなりません。そのためには、家族と向き合い、子育てと仕事を両立したいという自分の思いをしっかり伝えて理解を得ることが大切です。
また、家事代行サービスを利用するのもおすすめです。
かつては敷居が高いイメージが強かったサービスですが、比較的安く数時間で利用できるプランも登場し、近年では身近になりつつあります。心に余裕を持つためにも、ぜひ利用を検討してみてください。
エステティシャンは子育てしながら活躍できる!
子育てしながら働くことに理解があり、制度が整っているエステサロンは多くあります。自分のライフスタイルに合ったサロンを選べば、子育てしながらエステサロンで勤務することも可能です。
エステティシャンとして身に付けたスキルを武器に、ライフステージが変化しても活躍し続けましょう。
この記事の執筆者
業務用痩身機器比較サイト編集部
業務用痩身機器比較サイトは、元エステサロンオーナー、元美容機器メーカー営業をはじめとした美容のプロが業務用痩身機器を徹底比較して紹介するWebサイトです。エステサロンの運営に長年携わってきたノウハウを活かし、サロン経営に挑戦する方にとって役立つ集客の方法や売上を伸ばすコツ、痩身機器の選び方なども紹介してまいります。