エステサロン経営ノウハウ
エステサロンにおける高齢者の方への対応のポイント
高齢化が進む日本社会において、高齢者の方への対応は経営者にとっても重要なポイントの一つではないでしょうか。エステサロンにおいても、今後高齢者の利用は増えると予想されています。
しかし、高齢者のお客様に向けてどのようなアプローチが必要になるのかまでは分からないという方もいますよね。
そこで今回は、エステサロンにおける高齢者への対応のポイントをご紹介します。
高齢者にとっての美容
人が歳を重ねるにつれて衰えていくことは避けられず、特に外見は大きく変化していくため、美しさを保ち続けることは容易ではありません。そういった中で、エステサロンの利用を検討する高齢者の方もいます。
いくつになっても美容を楽しむことは自信や幸福感につながり、生活の質も向上します。そうした好循環によって、周囲との関わりが増えたり、外出の機会が多くなったりして、健康寿命にも好影響を与えるでしょう。
このように、高齢者の美的欲求を叶えることは、生活の質そのものにも直結する重要な役割を持っています。
エステサロンで高齢者が求めること
では、エステサロンにおいて、高齢者の方が求めることを見ていきましょう。
代表的なものは以下の通りです。
- シニア向けメニューの充実
- 店舗のバリアフリー化
- 明瞭な料金プラン
シニア向けメニューの充実
まず初めに、エステサロンに来られる高齢者の方が求めるサービスを提供することが大切です。特に、シワや乾燥、たるみなどの肌の悩みは高齢者に多いので、それらを解決するメニューが人気です。
また、頭皮や髪の毛に関する悩みを抱えている方も多いので、それらのメニューをセットで提供することも効果的です。それに加えて、身体の疲れが溜まりやすい高齢者の方には、疲れやストレスを軽減するリラクゼーションケアも喜ばれるでしょう。
店舗のバリアフリー化
高齢者のお客様が来やすい環境にするためには、店舗のバリアフリー化は必須と言えるでしょう。
店舗前をスロープにしたり、車いすでも使用しやすいトイレを設置したりするなど、高齢者の方々も安心して来店できるお店作りが大切です。中には、店舗周辺であれば送迎を行っているサロンもあります。
このように送迎用の車を導入することで、助成金を得られる場合もあるため、導入のハードルが少し低いことが特徴です。
また、福祉に特化した店舗づくりをすることで得られる助成金などもあるため、新築の場合、改修の場合いずれも条件に当てはまるか事前に確認すると良いでしょう。
明瞭な料金プラン
高齢者向けのメニューを提供する上で重要なことの一つが、プランの明瞭さです。どんなにお得なプランであっても、仕組みが複雑であっては理解してもらえない可能性が高いです。
コースの仕組みや、割引率などが一目で分かるように簡単なプランにし、理解しやすい資料とセットで説明することが効果的です。
高齢者をターゲットとする際のポイント
高齢者の方をターゲットとする上では、いくつか意識するべきポイントがあります。
以下に一例をご紹介します。
- 資料やメニューは見やすくする
- 伝わりやすい話し方を意識する
- スケジュールに余裕を持たせる
- 「高齢者」「シニア」という表現を避ける
- ネット広告以外の集客方法
資料やメニューは見やすくする
誤解やトラブルを防ぐため、契約書やメニューなどの文字はなるべく大きく見やすいものにすることを心がけましょう。行間や余白なども見やすさに大きく影響するため注意が必要です。
また、資料の文字と背景を同系色にすると見づらいため、コントラストがはっきりとした組み合わせを選びましょう。配色に関しては、高齢者はグレーなどの寒色系は見えにくい傾向があるため、赤やオレンジなどの暖色系を取り入れると良いです。
さらに、このような書類や資料を見てもらう場所では、照明も見やすい明るさに調整しておくと良いでしょう。
伝わりやすい話し方を意識する
高齢者の方の中には、耳が聞こえにくいという方もいらっしゃいます。無理に大きな声で話す必要はありませんが、ゆっくり話すことを心がけましょう。
必要以上に大きな声を出すと、お客様を不快にさせてしまったり、お店の雰囲気を壊してしまったりする可能性があります。
どうしても言葉で伝わりにくい場合は、資料やイラストなども利用し、分かりやすい説明を意識しましょう。
スケジュールに余裕を持たせる
高齢者の方の中には、日常の動作に時間がかかる方もいらっしゃいます。エステサロンでの時間を快く過ごしていただくためには、「シニア枠」として余裕を持った時間設定をしておくことも一つの手段です。
通常通りの時間設定で予約を取ってしまうと、想定外の出来事が起きた場合に対応できず、後の予約に影響が出る場合があります。特に高齢者の方の中には日常の動作に時間がかかる方もいるので、そういったことにも配慮する必要があります。
移動や着替え、カウンセリングなども含め、お客様を焦らせない時間設定をすることで、より満足度の高い時間にすることができるでしょう。
「高齢者」「シニア」という表現を避ける
高齢者のお客様の中には、「高齢者」や「シニア」という表現を好まれない方もいらっしゃいます。高齢者向けのメニューの説明であっても、なるべく表現には気をつけましょう。
「若くありたい」「美しくありたい」というお客様の気持ちを尊重し、失礼のない対応を心がけることが大切です。
ネット広告以外の集客方法
高齢者に向けて宣伝する場合は、広告の出し方も一工夫必要になります。近年では、インターネットやSNSを使った広告が主流になりつつありますが、高齢者の方がターゲットの場合は、この方法を見直す必要があります。
スマートフォンやパソコンを全く使用しないという高齢者は少ないですが、その後の申し込みやお問い合わせのことを考えると、ネットを通じて行うのは難易度が高い可能性があります。
高齢者の方に向けて広告を出す場合は、インターネットを使った広告よりもむしろチラシや雑誌などの紙媒体の広告の方が効果的な場合があります。特に地域で配布される無料の広報誌は購読率が高いため、広告枠の空きがある場合は利用することがおすすめです。
補助金・助成金も賢く活用
先述のバリアフリー化や、新たな販路開拓のための広告など、高齢者の方向けに集客を行うためには、費用がかかることが多いです。そこで注目したいのが、補助金・助成金です。
条件を満たすと支給される補助金や助成金を上手に活用することで、支出を抑えることができます。エステサロンにおける補助金・助成金についてはこちらで詳しく解説しているので是非ご覧ください。
数ある補助金・助成金の中でも、エステサロンでよく使われているのが「小規模事業者持続化補助金」です。条件や審査はありますが、バリアフリー化や広告出稿などの費用も対象に含まれています。
小規模事業者持続化補助金についての詳細は、公式サイトをご覧ください。
高齢者の悩みを美容で解決!
いかがでしたか。今回は、エステサロンにおける高齢者のお客様への対応について解説しました。高齢者のお客様が求めることに応えるためには、いくつになっても美しくありたいという素敵な想いを尊重するような、細かな気遣いが求められることがご理解いただけたのではないでしょうか。
高齢者のお客様にも快く利用していただける環境を作り、年齢関係なく愛されるお店にしていきましょう!
この記事の執筆者
業務用痩身機器比較サイト編集部
業務用痩身機器比較サイトは、元エステサロンオーナー、元美容機器メーカー営業をはじめとした美容のプロが業務用痩身機器を徹底比較して紹介するWebサイトです。エステサロンの運営に長年携わってきたノウハウを活かし、サロン経営に挑戦する方にとって役立つ集客の方法や売上を伸ばすコツ、痩身機器の選び方なども紹介してまいります。