リンパドレナージュとは、リンパ液の流れを促進させる施術であり、様々な効果があります。エステサロンがリンパドレナージュを行うケースも増えており、注目を集めている施術です。

本記事では、リンパドレナージュの効果やエステサロンのメニューに取り入れるメリットを詳しく解説します。他のエステサロンの差別化として、リンパドレナージュはおすすめなので、集客に悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。

  1. リンパドレナージュとは?
  2. リンパドレナージュの効果
  3. リンパドレナージュの種類
  4. リンパドレナージュとリンパマッサージの違い
  5. リンパドレナージュの施術に必要な資格
  6. エステサロンにリンパドレナージュを取り入れるメリット
  7. リンパドレナージュは幅広い方に喜んでもらえる施術

リンパドレナージュとは?

リンパドレナージュとは、手で体のリンパ液の流れを促進させて、老廃物を排出させる施術です。ドレナージュはフランス語で「排出」や「流れ」を意味します。

1930年代にドイツで誕生した施術であり、当時からヨーロッパではリンパ浮腫の治療や、手術後のむくみを改善するための施術としてリンパドレナージュが使用されていました。

近年では日本のエステサロンでも多く取り入れられています。また、手術や怪我の後はリンパ液の流れが悪くなりやすいです。その対策として、医療現場でもリンパドレナージュは取り入れられています。

リンパドレナージュの効果

リンパドレナージュによってリンパの流れが改善されると、下記のような効果が期待できます。

それぞれの効果について詳しく解説します。

むくみの解消

むくみはデスクワークや運動不足、冷えなどが原因でリンパの流れが滞り、余分な水分や老廃物が体内に溜まることで起こります。リンパドレナージュによってリンパの流れが改善されれば、むくみや足のだるさなどが改善する可能性があります。

ダイエット効果

リンパドレナージュによって血行が良くなると、代謝が促進されて脂肪燃焼効果が高まるといわれています。体内に溜まった毒素を排出するデトックス効果もあるため、継続的に施術を受ければ、痩せやすく太りづらい体を目指せるでしょう。

また、リンパの流れが良くなることで老廃物の蓄積が減少し、セルライトの改善にも繋がる可能性があります。

免疫力の向上

リンパドレナージュには免疫力を向上させる効果もあります。リンパ液には免疫細胞が含まれており、スムーズに全身を巡るようになれば、免疫機能の強化が期待できます。

また、代謝が上がると基礎体温も上昇することが多いです。体温が1度上がると免疫力は5〜6倍になるといわれているため、体の不調に悩まされる心配は少なくなるでしょう。

リラックス効果

リンパドレナージュの施術は、人の手によって行われます。人の手による施術は「幸せホルモン」とも呼ばれるセロトニンの分泌を促進し、心身のリラックスをもたらすと言われています。

セロトニンが分泌されると、ストレスが軽減され、自律神経の乱れが整うため、健康状態の改善に繋がる可能性が高いです。仕事や人間関係によるストレスを緩和できる施術として、リンパドレナージュは注目されています。

肩こり・頭痛の改善

リンパドレナージュによって、肩こりや頭痛、腰痛などの慢性的な不調が改善される場合もあります。また、女性の場合、生理痛が軽くなったり、冷え性が改善されたりするケースもあります。

リンパドレナージュの種類

リンパドレナージュには「美容用」と「医療用」の2種類が存在します。それぞれのリンパドレナージュの特徴について詳しく解説します。

美容用リンパドレナージュ

美容用リンパドレナージュは、日常生活の中で起こりやすいむくみや冷え、疲労の改善を目的としています。美容目的の施術では、アロマオイルや保湿効果のあるジェルを使用する場合も多く、リラクゼーション効果を高める工夫がされていることが多いです。

エステサロンで行われているのは、基本的に美容用リンパドレナージュです。詳しくは後述しますが、美容用リンパドレナージュにおいては、施術に特別な資格は必要ありません。

医療用リンパドレナージュ

医療用リンパドレナージュは、主にリンパ浮腫の治療を目的とした施術です。リンパ浮腫とは、がん治療などでリンパ節を切除したり、放射線治療を受けたりすることによって、リンパの流れが悪化して引き起こる症状です。

むくみが現れる部位は重く感じられ、動かしにくい、関節を曲げづらいといった問題が生じます。医療現場におけるリンパドレナージュは、リンパ浮腫の症状を和らげるために行われ、資格がないと施術ができません。

リンパドレナージュとリンパマッサージの違い

リンパに関する施術には、リンパドレナージュの他にリンパマッサージがあります。どちらも人の手で行う施術であるため、似ている点も多いですが、明確な違いがあります。

リンパドレナージュは優しいタッチで施術を行うのが特徴です。リンパ液の排出を促すため、施術者は手のひらや指先を使い、皮膚の表面をさするように優しく動かします。リラックス効果が高く、心地良さを感じやすいです。

一方で、リンパマッサージは筋肉に圧をかけながら、凝り固まった部分をほぐすことを目的としています。筋肉にしっかりと力をかけて施術を行うため、人によっては刺激が強いと感じる場合もあります。

どちらにもメリットはありますが、幅広い方に施術を受けてもらいやすいのはリンパドレナージュです。

リンパドレナージュの施術に必要な資格

リンパドレナージュは、医療行為でなければ施術に資格は必要ありません。しかし、リンパドレナージュに関する民間資格は複数存在しており、それらを取得すればより良い施術が可能になります。エステサロンの信頼感も増すため、集客にも繋がるでしょう。

リンパドレナージュに関する資格について、代表的なものを3つ紹介します。

オリエンタルリンパドレナージュセラピスト資格

インターナショナル美容鍼灸協会が認定する資格で、「フルボディケア」「小顔リフトアップ」「美脚リフトアップケア」の3種類の認定資格があります。

リンパドレナージュに東洋医学の考えを取り入れた知識が身につく民間資格で、通信講座を修了すると認定証が授与されます。

リンパケアセラピスト資格

一般財団法人日本能力開発推進協会(JADP)が認定する資格です。人間の身体やオイルに関する基礎知識、リンパケアの技術が学べ、美容関係や医療関係の仕事に役立ちます。

リンパリファインセラピスト

国際セラピスト支援振興協会(ITSA)およびグローバルボディケア総合学院が認定している資格で、同学院の通信講座を修了すると取得できます。リンパケアの技術やデトックス、骨格矯正の方法を学べます。

エステサロンにリンパドレナージュを取り入れるメリット

エステサロンのメニューにリンパドレナージュを取り入れるメリットは、主に2つあります。

それぞれ詳しく解説します。

特別な設備が必要ない

エステサロンのメニュー追加を考えている方で、機器の導入コストがハードルになっている方は多いのではないでしょうか。「脱毛」や「光フェイシャル」などは、機器を導入しないと施術ができないため、ある程度の初期費用がかかります。

しかし、リンパドレナージュは人の手による施術であるため、特別な設備が必要ありません。初期費用がほとんどかからず、メニューを追加できるのは大きなメリットといえるでしょう。

施術の需要が高まっている

現代社会において、仕事や人間関係のストレスは大きな問題となっています。リンパドレナージュはストレスの緩和が期待できるため、需要は高まっているといえるでしょう。

また、現代はリモートワークが普及に伴い、体を動かす機会が減りつつあります。体がむくみやすい状況であるため、むくみを改善できるリンパドレナージュは需要が高い施術です。

リンパドレナージュは幅広い方に喜んでもらえる施術

リンパドレナージュは、性別や年齢に関係なく喜んでもらいやすい施術です。専門的な資格も必要ないため、スキルさえ身につければ施術が可能です。

「エステサロンに新しい魅力を持たせたい」「他のエステサロンと差別化をしたい」と考えている方は、ぜひリンパドレナージュをメニューに取り入れてみてください。