「エステサロンを開業する上でしないといけないことは?」

エステサロン独立を考えているけれど、何から手を付ければわからないという方、意外と多いのではないでしょうか?
開業する上で、集客や営業戦略だけを考えるだけでなく、経理や法務などの事務的なところも処理しておく必要があります。

今回は、エステサロンを開業する上で最初にしなければならない「開業届」についてまとめました。
是非、開業前に参考にしてください。

  1. エステサロン開業前にすべきこと
  2. 開業届を入手するには?
  3. 開業届けの書き方
  4. 開業届け提出後の確定申告について
  5. 開業する上で資格は必要?
  6. 開業前に注意すべきこと
  7. まとめ

エステサロン開業前にすべきこと

エステサロンを開業するには、開業届を提出する必要があります。

開業届は、所得税の申告に大きく関わり、事業の開始日から1ヵ月前には提出しなければいけません。

開業届を入手するには?

「開業届」の正式名称である「個人事業開業書」は、税務署で入手可能。
国税庁のホームページからも印刷することができます。税務署での手続きは、多くの時間を要することもあります。
時間短縮をしたい方は、国税庁のホームページからダウンロードしてプリントアウトしておくことをおすすめします。

開業届けの書き方

税務署名と提出日を記入

開業届は、納税地を所轄するためのものです。
管轄となる税務署名と提出日を記入しましょう。

ここで注意しないといけないのが、日付欄には開業日ではなく、提出日を記入する必要があるということです。
エステサロンだけに限った話ではありませんが、日付の勘違いや誤りをする人は多数います。

日付の記入は、基本的に税務署への持参日を記入しましょう。
ポストへの投函日を記入する方もいますが、予定した投函日が遅れると、書類の書き直しになって手間がかかることも……。
管轄税務署が不明な場合には、国税庁のホームページを利用して、郵便番号や住所から調べましょう。

納税地を記入

納税地は、住所地(住民票がある場所)、居住地(住民票はないが、実際に住んでいる場所)、事業所等(自宅以外で事業を営む場所)のいずれかを選択可能です。
しかし、国内に住所地がある事業主の場合、原則として住民票のある住所地が納税地となります。

自宅サロンを運営していくのであれば悩む必要はありませんが、テナントを借りて、離れた場所にサロンを開業するのであれば、どの地域で納税するのかを考えておく必要があるでしょう。

納税地の決定後は、納税地に応じた住所と電話番号を記入していきます。
電話番号は固定電話ではなくても問題ありません。
連絡がつく番号を記入するようにしてください。

事業主の情報記入

事業主となる自分自身の氏名と生年月日を記入します。
記入後は氏名欄にある「印」の上に印鑑を押印。

その後、マイナンバーカードに記載されている個人番号、または、通知カードの番号を記入しましょう。

開業日と事業概要について記入

開業日が定まっていない場合には、届出書の提出日を記入しましょう。
事業概要に関しては、できるだけ具体的に記載するのがポイント。
提供したサービスにかかった費用を経費として認めてもらうためにも、考えられ得る事業内容をすべて書くようにしましょう。

スタッフへの給与支払いについて記入

スタッフの雇用を予定する場合は記載が必要です。
雇用しない場合は、空欄のままで構いません。

空欄で用意しておき、窓口で確認しましょう。

関係税理士について記入

担当の税理士が関わっている場合に記入します。
疑問点がある場合には、税務署に確認するようにしましょう。

開業届け提出後の確定申告について

開業届を提出したその日から起業したことになります。

そして、事業を運営していく上で、必ず行わないといけないのが確定申告です。

この確定申告は、白色申告と青色申告の2種類がありますが、どちらが良いかは税務署に相談するのが確実でしょう。

確定申告は、開業した年度の3/15までに提出しないといけないので、余裕を持って処理をするようにしましょう。

開業する上で資格は必要?

エステティシャンには、国家資格やライセンスはありませんが、民間の資格はたくさんあります。

資格取得=独立成功にはなりませんが、資格を保持している店舗とそうでない店舗であれば、顧客にとって前者の方が圧倒的に安心と信頼が持てますよね。

開業前に注意すべきこと

  • 開業届はコピー
  • 法人口座の作成

銀行からの融資や助成金の申請をする際に、税務署の受領印がついている開業届を用意しておくと安心です。
また、銀行口座も法人用のものを作っておくと確定申告の時に処理がスムーズになります。

小規模なサロンであれば、個人の銀行口座を使用する方もいますが、収支が一緒になってしまうので、確定申告の際に手間が掛かります。

ここで事務処理に手間が掛かっていては、事業の運営もスムーズに運べないので、開業届を提出したその日に法人口座を作るようにしましょう。

まとめ

事業を運営していく上で、開業届の提出は必須です。今回は、開業届の書き方と注意点について詳しく解説しましたが、正確な書き方や注意点は国税庁のホームページにも掲載されているので、そちらも参考にしてみるとよいでしょう。

開業してから問題が生じないように、早い段階から念入りに開業届などの準備は進めていきましょう。