美容に関心を持つ男性が増えていることを背景に、メンズエステの市場は徐々に拡大しつつあります。

メンズエステサロンで集客を行う場合、女性をターゲットとするサロンと同じような対策だけを実施してもなかなかうまく行きません。男性ならではの特徴を生かした施策が求められます。

今回のコラムでは、メンズエステサロンを訪れる顧客の心理や行動に着目した、有効な集客方法をご紹介していきます。

  1. 年々普及しつつあるメンズエステ
  2. 男性の特徴を踏まえた訴求のコツとは
  3. メンズエステの集客におけるポイント
  4. メンズエステの顧客の心理・行動とは
  5. 顧客の行動に即したメンズエステの集客術
  6. ターゲットへの理解を深めて集客力を高めよう

年々普及しつつあるメンズエステ

かつては、エステサロンは女性が利用するものだというイメージが強くありました。しかし、1980年代にメンズエステのサービスが誕生して以降、男性の美意識の向上とともに需要が高まってきています。

メンズエステサロンでは、女性向けのエステサロンで実施されている以下のような施術だけでなく、ヒゲ脱毛や頭皮ケアといった男性ならではのサービスも行われます。

  • 脱毛
  • 痩身
  • フェイシャル
  • ブライダルエステ

男性の特徴を踏まえた訴求のコツとは

メンズエステに来店する男性客の特徴を紹介しつつ、それらを踏まえたサロンの訴求を行うコツを解説していきます。

  • 過程より結果を強調する
  • 筋道を立てて論理的に訴求する
  • ストレートな表現を好む

過程より結果を強調する

多くの女性が施術の効果が得られるまでの過程を重視するのに対し、男性は過程よりも結果を求める傾向にあります。「早く」「わかりやすく」効果が現れることを強みとして打ち出すことで、お客様がターゲットがサロンに対して興味を持ちやすくなります。

筋道を立てて論理的に訴求する

女性は感情的な理由で物事を判断する傾向があると言われています。そのため、サロンの雰囲気が魅力的である、なんとなく印象が良いといったざっくりとした要素が、来店するかどうかの判断材料となる場合があります。

一方、男性は論理的な訴求に魅力を感じることが多く、施術を受けることによるメリット、効果が期待できる理由を論理的に示すことが有効です。明確な筋道を立て、根拠をはっきりと訴求することで、お客様を納得しやすく、来店に繋がる可能性が高まるでしょう。

ストレートな表現を用いる

エステサロンの広告では、「理想の身体を手に入れる」「赤ちゃんのような美肌」というようなインパクトの強い表現が多く取り入れられています。しかし、このようなコピーはストレートな表現を好む男性の気分を冷めさせてしまう可能性があり、かえって逆効果かもしれません。

曖昧な表現は避け、意図が伝わりやすいシンプルなフレーズを用いてサロンの良さを発信することをおすすめします。

メンズエステの集客におけるポイント

SNSで集客メンズエステサロンでは、以下の4つのポイントを押さえて集客を行うことが大切です。

  • ターゲットを絞る
  • 新規・既存顧客にそれぞれ適切な施策を行う
  • 他店との差別化を図る
  • 費用対効果を高める

ターゲットを絞る

美容系サロンにおける集客では、ターゲットをある程度絞ることが求められます。

ターゲットの特徴を詳しく決めておけば、来店を検討してくれているお客様の心理をより詳しくイメージできます。男性客のニーズを正確に把握することで、それらを起点としてお客様を納得させられる、筋道を立てた訴求が可能になります。

また、ターゲットを絞る際には、ペルソナの設定を行うと良いです。ペルソナとは、商品やサービスを利用する典型的なユーザーを想定した仮想の人物像のことを指します。サロンに通ってくれている、あるいは通ってくれそうな人物を1人思い浮かべて、以下のような項目を書き出してみてください。

  • 性別・年齢
  • 職業・年収
  • 住所・家族構成
  • 美容に関する悩み
  • サロンを訪れる目的

ペルソナを設定することで、お客様のニーズや心理の想像にさらに具体性を持たせることができます。

新規・既存顧客にそれぞれ適切な施策を行う

サロンの売上を伸ばしていくためには、新規顧客を増やし続けることと既存顧客にリピートし続けてもらうことの両立が重要となります。新規顧客と既存顧客はサロンの認知度や信頼性が異なるため、適切な集客の方法も変わってきます。

新規顧客に対しては、サロンの認知度を高め、興味を持ってもらうことが重要です。メンズエステ市場はまだ発展途上であるため、興味を持ってくれそうな潜在客が多いと考えられます。

多くの方に情報を届けるため、情報が拡散しやすいSNSを用いて積極的に情報を発信する、閲覧数の多いランキングサイトに登録するといった施策が有効だと言えます。

一方、サロンに通ってくれている既存顧客に対しては、サロンの信頼度を高めたり、新たな発見をもたらすための情報発信が必要です。新しいメニューや期間限定メニューを打ち出したり、アンケートを実施して要望に応える施策を講じると良いでしょう。

他店との差別化を図る

近年、新たに開業するサロンや既存のサロンが続々とメンズエステ市場に参入してきており、年々競争が激しくなってきています。その中で集客力をアップさせるためには、他店との差別化を図って自分のサロンならではの強みを発信することが欠かせません。

価格や立地といったありふれたポイントではなく、丁寧なカウンセリングやオリジナルの施術メニューなど、オリジナリティを表現できる強みを押し出していくことをおすすめします。

費用対効果を高める

メンズエステ市場では、Web集客が主流になってきています。ただし、ポータルサイトへの掲載やリスティング広告の出稿といったWeb媒体を用いた集客では、毎月かなりの金額が必要になることが一般的です。

比較的コストを抑えられるブログやSNSなどの媒体を利用して、積極的に情報を発信しましょう。限られた費用でお客様がサロンを知るきっかけを増やすことができます。

メンズエステの顧客の心理・行動とは

メンズエステサロンに来店してくれるお客様の心理状態や行動を理解すれば、それらを利用してより効果的な集客を実施することができます。

一般的に、商品やサービスを利用してくれるであろう見込み客は、6段階からなる「購買サイクル」に沿って行動すると言われています。メンズエステサロンの見込み客がリピーターになってくれるまでの間の、購買サイクルに即した行動例をご紹介します。

  1. 認知:メンズエステのことを知る
  2. 興味:効果や料金について調べ始める
  3. 検討:色々なサロンを比較して検討する
  4. 購入:実際にサロンに来店する
  5. 継続:サロンのリピーターとなり、継続的に通う
  6. 応援:知人を紹介してくれる、SNSでサロンの魅力を発信してくれる

顧客の行動に即したメンズエステの集客術

前述した「購買サイクル」に即した、メンズエステサロンの集客術をご紹介します。

認知

メンズエステというジャンルに関心のある潜在客にサロンを認知してもらうためには、サロンに関する情報が目に入る機会を増やす必要があります。

以下のような多様な媒体を用いて集客することが大切です。なお、MEO施策とは、Googleマップの検索結果で上位表示させる施策のことを指します。

  • MEO施策
  • 美容系ポータルサイトへの掲載
  • 比較サイトへの掲載
  • SNSでの情報発信
  • ブログの更新
  • ホームページの改善

広告宣伝に費やせる費用と集客効果のバランスを考慮し、利用する媒体を選択しましょう。

興味・検討

お客様に自分のサロンに興味を持ってもらうための施策が求められます。また、「検討」の段階では他のサロンと比較する方がほとんどだと考えられるため、他のサロンとの違いを目立たせて訴求することが重要です。

ホームページやチラシのコピーを施術の効果を強調したシンプルなものに改善したり、サロンを利用してくれた方の口コミを発信したりするのがおすすめです。

購入

お客様がサロンに来店しようとしてくれても、サービスを利用するまでの方法が分からないと来店を諦めてしまう可能性があります。曖昧な表現を好まない傾向にある男性客であればなおさらです。

来店する直前のお客様が必要とする以下のような情報を、宣伝媒体にはっきりと記載しておきましょう。

  • 契約時に必要な費用
  • 予約の取り方
  • 無料体験の有無

継続・支援

一般的に、売上の8割は2割の既存顧客から生み出されると言われています。そのため、サロンの売上を安定させるためには、リピーターに向けた施策が非常に大切です。DMやLINE公式アカウントで割引クーポンやポイントカードを配信することで継続的に通うメリットを提供したり、紹介制度を設けたりすると良いでしょう。

ターゲットへの理解を深めて集客力を高めよう

メンズエステサロンにおいて集客を成功させるためには、顧客の特徴や心理、行動を踏まえた対策を実施することが欠かせません。

ターゲットのことを深く理解し、今回ご紹介したポイントを押さえて集客を行い、「認知」から「応援」の段階まで到達してくれるお客様を増やしてみてください。