皮膚を直接傷つけることなく、筋膜に働きかけることで効果が得られるHIFU(ハイフ)。

「切らないリフトアップ」として今注目を集めている施術ですが、本当に効果が出るのか、施術後どれくらいで効果が現れるのかなどについて、気になっている方は多いのではないでしょうか。

今回のコラムでは、ハイフがどんな施術なのかを紹介するとともに、その効果について詳しく解説していきます。

  1. HIFU(ハイフ)はどんな施術?
  2. ハイフの主な効果
  3. ハイフの効果に影響を与える要素とは
  4. ハイフの効果を感じづらい方の特徴
  5. ハイフの効果が現れるのはいつから?
  6. ハイフの効果はいつまで持続する?
  7. 大切な予定に合わせて施術を受けたい方は?
  8. ハイフの効果を長持ちさせるには
  9. ハイフの痛みや副作用・ダウンタイム
  10. スタッフと相談して効果を最大化しよう

HIFU(ハイフ)はどんな施術?

HIFU(ハイフ)とは、「高密度焦点式超音波(High Intensity Focused Ultrasound)」の略であり、主にリフトアップを目的として行われる施術です。

高密度の超音波が生み出す熱エネルギーを皮膚の土台となるSMAS(スマス)筋膜に照射し、筋膜を凝固させて引き締めます。SMAS筋膜は表情筋を覆っており、加齢とともに緩むことで肌の弾力をなくしてしまうので、たるみやしわ、ほうれい線の原因となります。

皮膚の土台となる領域に対してピンポイントでアプローチできるため、皮膚の表面を直接傷つけることなくリフトアップを実現することが可能です。

ハイフの主な効果

ハイフの施術を受けると、主に以下のような効果を得ることができます。

  • リフトアップ
  • 肌のハリ・弾力アップ
  • 肌質改善
  • 脂肪除去

SMAS筋膜はコラーゲンやエラスチンで形成されています。ハイフのエネルギーによって筋膜がダメージを受けるとコラーゲンやエラスチンが収縮し、その後新たにエラスチン、コラーゲンの生成が促されます。これにより、肌の弾力アップが期待できます。

また、ハイフの施術で発生する熱エネルギーによって、肌の血行が促進されて新陳代謝が向上します。肌のキメが細かくなり、小じわやくすみ、毛穴の開きなどが改善されるため、肌質が改善していくでしょう。

さらに、ハイフには脂肪細胞を破壊して排出する効果も認められています。

ハイフの効果に影響を与える要素とは

ハイフの施術による効果には、以下のような要素が影響します。

  • 機器のショット数・出力
  • 照射する深さ・方向・角度
  • 施術部位

機器のショット数・出力

ハイフの施術は、筋膜に与えられる熱エネルギーの強さによって得られる効果の大きさが変わってきます。そのため、ショット数が多いほど、そして機器の出力が強いほど発生する熱エネルギーが大きく、施術の効果が高まると言えます。

また、サロンやクリニックによって異なりますが、機器のショット数や出力を調整してもらえる場合があります。自分が望む効果に応じて機器の設定を変更してもらうのも良いかもしれません。

照射する深さ・方向・角度

ハイフ機器は、カートリッジを交換して超音波を照射する深さを調整することが可能です。

皮膚はいくつもの層から形成されているため、照射する深さによってターゲットとなる層や得られる効果が異なります。一般的には、深く照射するほどリフトアップの効果が大きくなると言われています。

また、顔を引き上げたい方向に効率良く熱エネルギーを供給するためには、適切な方向や角度で超音波を照射する必要があります。施術者のスキルによっても得られる効果の大きさが変化します。

施術部位

皮下脂肪が多い部位ほど、ハイフの施術の効果が得られやすいです。そのため、以下のような部位の施術では大きな効果が期待できます。

  • フェイスライン
  • アゴ下
  • ほうれい線

一方で、首や目元、額といった部位は皮下脂肪が少なく、あまり大きな効果が得られない可能性が高いです。また、顔の施術だけでなく、脚や二の腕、太ももといった気になる部分を引き締めることもできます。

ハイフの効果を感じづらい方の特徴

ハイフは比較的効果が出やすい施術だと言われていますが、中には思ったような効果が得られなかったと感じる方もいます。

ハイフは主にたるみが出始める30代以降の方をターゲットとした治療です。もともとたるみや脂肪が少ない、あるいは、皮膚がたるみすぎている方はあまり効果が期待できない場合が多いです。

また、以下のような要因により、効果が出ていてもあまり実感できていないというケースもあります。思ったような効果が得られないと感じた方は、スタッフと相談した上で施術回数を増やしてみることをおすすめします。

  • 副作用でむくんでしまっていて効果がわかりづらい
  • 治療回数が少なく満足の行く効果が得られていない

ハイフの効果が現れるのはいつから?

ハイフは以下のように「2段階で効果を感じられる治療」と言われています。それぞれ解説していきます。

  • 施術直後
  • 施術日から1~3ヶ月後

ハイフの施術を行うと、超音波の熱エネルギーによって筋膜が引き締まります。そのため、施術を受けてからすぐに顔が引き締まるような感覚を得る方が多いです。

お伝えしているように、ハイフの施術では、筋膜を形成するコラーゲンが超音波によって収縮します。個人差はありますが、施術後1〜3ヶ月が経過したタイミングで新たなコラーゲンが作られると言われています。

そのため、施術日から約1〜3ヶ月後に生成されたコラーゲンによる肌の弾力アップやハリ感の回復といった肌質改善効果が得られます。

ハイフの効果はいつまで持続する?

ハイフの効果は、6ヶ月〜1年程度持続すると言われています。施術してからおよそ3ヶ月でコラーゲンが生成され、約6ヶ月経過すると効果が最も現れ、その後減少していくためです。

脂肪の量やつきやすさに個人差があるため、効果が持続する期間は人によって異なりますが、効果を持続させるためには3〜6ヶ月に1度のペースで施術に通うと良いです。

さらに、効果の持続期間は使用しているハイフ機器や個人の肌の状態によっても影響されるため、スタッフとよく相談しながら施術計画を立てましょう。

大切な予定に合わせて施術を受けたい方は?

ハイフにはダウンタイムがほとんどないと言われているため、大切な予定の前日に施術を受けても問題はありません。しかし、人によっては腫れやむくみといった副作用が生じる場合があることから、予定がある日の1週間前に施術を受けておくと安心です。

また、日程に余裕がある場合は、予定の1ヶ月程前に1度施術を受けてみて、施術後どれくらいでハイフの効果を最も実感できるのかを確認しておくと良いでしょう。

ハイフの効果を長持ちさせるには

比較的効果が現れやすいハイフですが、レーザーや注射など他の施術と組み合わせることでより効果を高められる場合があります。以下のような、コラーゲンを増やしたりハイフと似た効果が期待できる施術と組み合わせるのがおすすめです。

  • ショッピングリフト:細い糸を皮膚に挿入することでコラーゲンを増やす
  • ヒアルロン酸注入:顔の溝やシワにヒアルロン皮膚充填剤を注入してシワをなくす
  • ボトックス注射:筋弛緩作用のある薬剤を筋肉に注入してシワを軽減する
  • ラジオ波:高周波の電磁波を利用して血行や代謝を改善する

ハイフの痛みや副作用・ダウンタイム

ハイフの施術を受けた後の痛みや副作用、ダウンタイムについてお伝えします。

皮膚を切開しないハイフの施術は痛みが少なく、ダウンタイムがあまりないことが特徴です。しかし、中にはチクっとする感覚や筋肉痛のような痛みを感じる方もいるようです。また、皮下脂肪が少ない目元や首などでは、痛みを強く感じやすい傾向にあります。

まれに赤みや乾燥が生じることもありますが、施術後の副作用もほとんどないと言われています。ダウンタイムもほとんどなく、施術直後にメイクをすることも可能です。

スタッフと相談して効果を最大化しよう

ハイフの施術内容や効果の現れ方についてお伝えしてきました。効果を長続きさせるための一般的な方法をご紹介しましたが、効果の現れ方や持続期間、施術の間隔には個人差があります。

ハイフの施術の効果を最大化させるためには、クリニックの医師やサロンのスタッフとよく相談した上で、施術の間隔や回数を決定していくことが大切です。