美容院のメニューにもあるヘッドスパ。リラックスやリフレッシュできる効果があり、ヘッドスパ専門店は増えています。ヘッドスパが身近になり、施術を行う「ヘッドスパニスト」の仕事に関心を持つ方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この記事ではヘッドスパの施術には資格が必要なのか、ヘッドスパの専門知識が学べる資格を紹介します。ヘッドスパニストの仕事に興味がある方や、未経験からヘッドスパの施術に挑戦したい方はぜひ参考にしてください。

  1. ヘッドスパの種類
  2. ヘッドスパを行うには資格が必要?
  3. ヘッドスパの民間資格
  4. ドライヘッドスパなら特別な資格がなくても始められる

ヘッドスパの種類


ヘッドスパとは頭皮の洗浄やマッサージをして、頭皮に溜まった汚れを落としたり、血行を良くしたりして健康を促す施術です。ヘッドスパにはリラックス効果がありストレスの軽減にもつながります。

ヘッドスパの種類は大きく2つに分けられます。髪を水で濡らすウェットヘッドスパと水やオイルも使わないドライヘッドスパです。それぞれの特徴を解説します。

ウェットヘッドスパ

ウェットヘッドスパは、髪を水で濡らしシャンプーやトリートメントを使用して施術します。頭皮の汚れを落としたり、髪を保湿したりしながらマッサージも行います。主に美容院のメニューの1つとして設定されている場合が多いです。ウェットヘッドスパの効果は、髪のべたつきや匂いなど髪本体の状態を改善できることです。たとえば髪のつやを出したり、ダメージ補修したりできるため髪全体の見た目が向上します。

ほかにもマッサージによる血行促進やリラクゼーション効果もあります。ウェットヘッドスパは、炭酸ヘッドスパ、オイルヘッドスパ、クリームヘッドスパなど種類が豊富です。頭皮の汚れを落としたい、髪のダメージが気になる人にはウェットヘッドスパがおすすめです。

ドライヘッドスパ

ドライヘッドスパは、水やオイルを使用せず主に頭皮のマッサージを行う施術です。マッサージにより頭部の筋肉がほぐれるため、血流が循環しやすくなります。それにより首や肩こりの改善や睡眠の質の向上、自律神経の向上が期待できます。

ドライヘッドスパは髪の摩擦が少なく頭皮への負担が少ないのが特徴です。髪を乾かす必要がないため、手軽に施術を受けたい人にはドライヘッドスパがおすすめです。

ヘッドスパを行うには資格が必要?


ヘッドスパには、ウェットヘッドスパとドライヘッドスパの種類があることを説明しました。どちらのヘッドスパも施術を行うために資格は必要なのでしょうか?それぞれの種類に分けて解説していきます。

ウェットヘッドスパは美容師免許が必要

ウェットヘッドスパには美容師免許が必要です。美容師法により、水やシャンプーを使う「洗髪行為」は美容師免許が必要であると定められています。理由としては、ウェットヘッドスパはシャンプーやトリートメントなどの製剤を使用するため、衛生管理や感染症予防が重要となるからです。美容師免許を持つ者は、製剤の成分や取り扱いに関して正しい知識と技術を持っており、安全にサービス提供できる能力があるとされています。

ドライヘッドスパには特別な資格は必要ない

ドライヘッドスパには美容師免許を含め特別な資格は必要ありません。ドライヘッドスパは「洗髪行為」はせず、シャンプーやトリートメントなどを使用しないため、それらに関する専門知識は不要とされています。ドライヘッドスパのサロンを開業する場合も特別な資格は必要ありません。

ヘッドスパの民間資格


ドライヘッドスパには国家資格はありませんが、お客様によいサービスを提供するためには、ヘッドスパの正しい知識や技術は身につけたほうがいいでしょう。ヘッドスパにはいくつかの民間資格があります。専門知識を学んで資格を取得すれば自分の自信になったり、お客様からの信頼につながったりする可能性があるでしょう。ほかにもサロンへの就職や転職時のアピールにもなるため、ぜひ資格取得を検討してみてください。

ヘッドマイスター認定講座

ヘッドマイスター認定講座では、メディアにも複数回取り上げられているドライヘッドスパ専門店「悟空のきもち」を築いた代表が考案した施術を学べます。独自の理論をもとに考えられた脳疲労改善の効果が期待できる「21の手技」と頭の構造学、頭皮の知識、頭部の血管・神経などの「理論」を習得できる講座です。

ヘッドマイスター認定講座の詳細は以下のとおりです。

内容
提供元 一般社団法人 ドライヘッドスパ協会
費用 35.3万円円/税抜
受講時間 7日間(技術講習・技術練習・理論講習・試験)
ポイント 無料宿泊施設もあり全国どこからでも参加可能。

卒業後はスキルアップ講座として2026年11月まで月1回の無償補講が開催されている。

短期間に集中してドライヘッドスパの基礎を習得したい人におすすめ。

 

ヘッドセラピスト認定

ヘッドセラピスト認定では、整体法を取り入れた施術を学べます。提供元の日本ヘッドセラピスト認定協会は、ヘッドマッサージは「気持ちがいいのは当たり前!結果追求型のヘッドマッサージ」を提唱しています。この理論をもとに、脳科学を理解した施術で「科学的根拠に基づいた癒し」の提供を目指した手技やノウハウを学べる講座です。

ヘッドセラピスト認定にはドライヘッドスパを習得できるコースが2種類あります。詳細は下記の通りです。

プロ養成短期集中講座

内容
提供元 一般社団法人 日本ヘッドセラピスト認定協会
費用 139,920円/税込
受講時間 2日間(6時間×2日)
ポイント グループ受講(別料金で個人レッスンも可能)。

短期間で学びたい人におすすめ。

 

ヘッドマッサージ専門店開業コース

内容
提供元 一般社団法人 日本ヘッドセラピスト認定協会
費用 492,800円/税込(一括払い)/ 542,000円/税込(分割払い)
受講時間 40時間(7~12日内で調整)
ポイント 完全個人レッスン。

サロンでの勤務経験はないが開業したい人、開業のサポートを受けたい人におすすめ。

 

ヘッドリンパケアセラピスト資格

ヘッドリンパケアセラピスト資格では、身体のしくみや構造の基礎知識からヘッドリンパケアの手技を学べます。ほかにもキャリアオイル(植物の種子や果実から抽出された植物油)と精油(植物の香り成分を抽出し濃縮した液体)の合わせて70種類のオイルの効能を習得でき、幅広いお客様に対応できる知識を得られます。サロン開業に必要な専門知識や技術を習得できるのも特徴です。

ヘッドリンパケアセラピスト資格の詳細は以下のとおりです。

内容
提供元 日本能力開発促進協会
費用 78,800円/税込
受講時間 3カ月
ポイント キャリカレの通信講座。

自宅で学習できるため家事・育児・仕事で忙しい人でも続けやすい。

初心者でも続けやすいサポートあり(現役セラピストへの質疑応答、添削指導など)。

在宅受験で資格取得できるため、空いた時間に自分のペースで勉強したい人におすすめ。

 

ヘッドセラピスト2級検定

ヘッドセラピスト2級検定では、ヘッドスパアドバイザーとしての基礎知識を習得できます。頭皮や髪の知識を深めるだけでなく、お客様からの問い合わせに答えたり、適切なカウンセリングができたりするヘッドスパアドバイザーを目指す内容となっています。ヘッドスパで「癒し」を提供し、お客様の満足度を上げられる知識や技術を習得できる講座です。受講後に課題を提出し、80点以上で合格となりヘッドセラピスト2級の認定証が送られます。

ヘッドセラピスト2級検定の詳細は以下のとおりです。

内容
提供元 日本ヘッドセラピスト認定協会
費用 23,800円/税込
受講時間 1日(240分)
ポイント グループ受講。

2級は座学のみで実技はなし。

すでにヘッドスパを導入されている人、1日でヘッドスパの基本的な知識を学びたい初心者の人におすすめ。

 

ドライヘッドスパなら特別な資格がなくても始められる

ここまで説明したとおり、ドライヘッドスパは特別な資格がなくても施術できます。しかし、サロンの研修だけでなく、専門知識を身に付けている証として資格の取得がおすすめです。近年、リラクゼーション効果やストレス改善、癒し効果への関心が高まっており、ヘッドスパ専門店は増えてきています。

ドライヘッドスパの資格を取得すれば、自分の自信にもつながり、お客様からの信頼性も高まるでしょう。就職や転職時の自己アピールにもなるので、ヘッドスパに関心がある方はぜひ資格取得を検討してはいかかでしょうか?