皮膚の調子を整えたり、機器を使って体の悩みを解消したりするエステティシャン。体力やお客様との密接なコミュニケーションが求められる大変な仕事ではありますが、お客様の満足感を引き出せるやりがいは大きいです。

そんなエステティシャンですが、機器を用いることや、美容の専門知識が必要なことから、資格がないとなれないのではないかと疑問に感じている方も多いことでしょう。

この記事ではエステティシャンになるためには何をすれば良いのか、資格は必要なのか、といった疑問をお持ちの方に向けて、エステティシャンになるための方法やおすすめの資格についてご紹介します。

  1. エステティシャンに必要な資格
  2. エステティシャンにあると有利な資格
  3. エステティシャンになるためのロードマップ
  4. エステティシャンになる適性がある人
  5. 資格を取得して自分のスキルを証明しよう

エステティシャンに必要な資格

結論から言うと、エステティシャンに必須な資格はありません。資格を持っていなくても、専門学校に通ったりサロンで経験を積んだりすることでエステティシャンとして活躍できます。

一方で、資格を取ることで、自分のスキルを客観的にアピールできます。また、有資格者に施術してもらうというのは、エステを利用する方にとって大きな安心感につながります。

このように、自分の顧客を増やしたり、スキルアップをしたりするためにも資格を取ることは無駄にはなりません。

エステティシャンにあると有利な資格

上記したように、必須な資格がないエステティシャンですが、民間資格を持っていると自分のスキルを示すことができ、就職の際にも技能をアピールできることから有利になる場面もあるでしょう。

こうしたメリットが得られる、有名な民間資格をいくつか紹介します。

  • 認定エステティシャン(日本エステティック協会)
  • CIDESCOディプロマ(CIDESCO -NIPPON)
  • AEA認定エステティシャン(日本エステティック業協会)

認定エステティシャン(日本エステティック協会)

日本エステティック協会が運営するスクールのカリキュラムを終了し、試験に合格することで取得できる資格です。

日本エステティック協会は日本のエステティシャンの職能団体の中でも歴史が古く、多くのサロンや化粧品を扱う企業が在籍しています。資格自体も業界の中では知名度が高いため、資格を保有することでスキルを直接アピールできるでしょう。

また、より上位の資格として、エステに関する総合的な知識やサロンに対する指導力を身につけたエステティシャンが取得できる「AJESTHEトータルエステティックアドバイザー」という資格もあります。自身の技量がどの程度なのか測ることができることが魅力です。

CIDESCOディプロマ(CIDESCO -NIPPON)

CIDESCOとは「世界水準の理論・技術を兼ね備えたエステティシャンを育成する教育機関」です。

CIDESCO国際認定校にてカリキュラムを終了し、試験に合格、その後サロンやスパで一定期間の実務経験を終えると「CIDESCOディプロマ」という資格を取得できます。

先述した「認定エステティシャン」よりも条件は厳しいですが、取得することで世界にも通用するスキルを保有している証になります。

AEA認定エステティシャン(日本エステティック業協会)

「AEA認定エステティシャン」の取得方法は、日本エステティック協会の資格と似ています。具体的には、日本エステティック業協会の認定校にて専門過程を終了し、試験に合格することで取得できます。

また、AEA認定エステティシャンは基礎資格という位置付けであり、より本格的な技能を有する人が取得できる資格がさらに二段階存在しています。自分の技術に自信がついてきたらそれらにチャレンジするのもおすすめです。

エステティシャンになるためのロードマップ

この項目では、エステティシャンが高校を卒業した後どのような進路を取るかについて紹介します。

具体的には、以下のような3つのパターンがあります。

  • 美容専門学校に通った後、エステティックサロンに就職
  • エステティックスクールに通った後、エステティックサロンに就職
  • 高校卒業後、直接エステティックサロンに就職

美容専門学校に通った後、エステティックサロンに就職

美容専門学校の中の、「総合美容科」や「エステティックコース」に入学し、卒業したらエステティックサロンなどに就職するというパターンです。

専門学校の2年間の過程で集中してエステの知識を学べるので、費用はかかりますが効率が良いのが特徴です。また、美容の知識を幅広く学べるため、他の美容関係の職業に進路を変更できることも魅力です。

エステティックスクールに通った後、エステティックサロンに就職

美容について幅広く学ぶ美容専門学校とは違い、エステティックスクールはかなりエステの分野に特化していることが特徴です。そのため、「将来はエステティシャンになりたい」という目標が定まっている方におすすめのパターンになります。

通学と通信から学ぶスタイルを選択できるのも魅力的です。

パターン3:高校卒業後、直接エステティックサロンに就職

最後は、美容専門学校やエステティックスクールに通わずに、直接エステティックサロンに就職するパターンです。学校に通う費用がかからず、すぐに現場の空気に触れることができます。

一方で、就職先は未経験の人を受け入れてくれるサロンに限られることや、営業時間外に自分で美容やエステの知識を身につけなければならないという側面もあります。そのため、自分で計画的に学べる人や、主体的に動ける人におすすめの手段です。

エステティシャンになる適性がある人

ここでは、エステティシャンに向いている人がどんな人なのかをエステティシャンの仕事内容を踏まえてご紹介します。

  • 人との対話が得意な人
  • 美容が好きな人
  • 立ち仕事に抵抗がない人

人との対話が得意な人

エステティシャンは、お客様とのカウンセリングを経て悩みを引き出し、それを緩和するために施術を行います。つまり、お客様と打ち解け、コミュニケーションを取ることが必要不可欠です。

人とすぐ打ち解けられる人、他者との会話を積極的に行える人がエステティシャンに向いていると言えます。

美容が好きな人

エステティシャンは体の調子を整えたり、人の体を内側から美しくしたりする仕事です。美容が好きで日頃から最新の美容事情を学ぶ、新商品を試すといったことを主体的に行える人に向いています。

また、エステティシャンは美容に一日中触れていられる仕事であり、やりがいを感じやすくなるでしょう。

立ち仕事に抵抗がない人

あまりイメージがないかもしれませんが、エステティシャンは体力が必要な仕事です。基本的には立って施術することに加え、力を込めて施術しなければならず、筋力や体力を消耗します。体力・気力ともに自信がある人に向いている仕事と言えるでしょう。

資格を取得して自分のスキルを証明しよう

エステティシャンに資格は必要なのか、どのような資格があるのかなどについて紹介しました。

エステティシャンになるのに必須な資格はありません。しかし、複数の有名な民間資格があるため、これらを取得することで自分の技能をアピールできます。

また、資格を取るためのカリキュラムではエステや美容について集中して学べるため、効率良くスキルアップが可能です。気になる人はぜひ調べてみてください。