コロナ禍を背景に、自宅でのリモートワークや習い事など、オンラインミーティングが導入されるケースが増えています。

自分の顔を正面から見る機会が増えたことで、フェイシャルエステや美顔に興味を持つ人が増加し、順調な推移が予想されるフェイシャルエステ市場。新たに開業を検討されている方も多いのではないでしょうか?

フェイシャルエステを開業したいけれど、開業方法や必要なものがわからない、そんな方のためにこの記事では、サロン開業までの流れや必要な機器備品、消耗品をご紹介していきます。ぜひ参考にして下さい。

  1. フェイシャルエステってどんな仕事?
  2. フェイシャルエステの施術の種類
  3. フェイシャルエステサロン開業の流れ
  4. フェイシャルエステの開業を進めよう

フェイシャルエステってどんな仕事?

フェイシャルエステとは、お客様の「毛穴が気になる」「フェイスラインのたるみを改善したい」「美肌になりたい」といった顔に関する悩みや希望をカウンセリングし、マッサージやエステ機器、パックなどの化粧品を使ってケアする仕事です。

サロンによっては、顔全体だけでなく、首やデコルテまでのケアを行っている場合もあります。最近では美顔を目指す女性のみならず、男性の利用者も増えてきました。

また、長引いたコロナ禍で出かけることができず、溜まったストレスの発散や癒しを求めて、気軽に受けられるフェイシャルエステを訪れる新規客も増加しています。

フェイシャルエステの施術の種類

エステサロンによって色々なメニューが見られますが、サロンを訪れるお客様のお悩みに合わせて行われている一般的な施術は、下記のとおりです。

ケミカルピーリング

少量配合された化学物質を塗布し、肌の新陳代謝をすすめ、角質など汚れを除去する施術です。肌表面の凹凸を滑らかにし、化粧のノリを良くする、また肌の透明感を高めるなどの効果が期待できます。

光フェイシャル

IPLやLED発光ダイオードの光を肌に照射し細胞分裂を活性化させ、新陳代謝を促します。シミやそばかす、色素沈着の改善や肌にハリを持たせるなどの目的で施術されます。

イオン導入

皮膚に非常に弱い電流を流し、肌の表面の角質層より下の層の電気のバリアを弱め、美容成分を深層部まで導入するという施術方法です。使用する美容成分によって、美白や肌のハリ感アップなど様々な効果が期待できます。

リフトアップ

加齢によるコラーゲンの減少、表情筋の衰え、浮腫みや脂肪などの原因によって発生したたるみを改善するための施術です。光フェイシャルやリンパマッサージ、ラジオ波を照射するなどの施術があります。

フェイシャルエステサロン開業の流れ

フェイシャルエステサロンを開業する前には、どのような流れで進めていけばいいのかを知っておきましょう。詳細について解説していきます。

  • コンセプトを決定する
  • 開業場所を決定する
  • 施術メニューを決定する
  • 設備・備品を準備する
  • 売上計画を立てる
  • 集客方法を考える
  • フェイシャルエステの技術を習得する

コンセプトを決定する

エステの開業に向けて、初めにお店のコンセプトを決めます。重要なのは「何のためにお店を開業するのか」「どんなお店を目指したいのか」という点をはっきりさせておくことです。

ターゲット顧客層を決める

どんなお店を目指したいのかをベースに、ターゲット顧客層を決めます。年代や性別、職業や抱えていそうなお肌の悩み、どんな改善を必要としているのかなど、できる限り詳しく設定します。

ニーズに合う店のカラー・雰囲気の考察

ターゲット顧客層が決まったら、その顧客に合いそうな雰囲気、好まれそうなサロンのカラーを考え決定します。例えば、若い男性であれば爽やかな印象を与えられるブルーを基調にする、女性であれば薄いピンクで女性らしさを演出するなどの工夫が必要です。

開業場所を決定する

コンセプトが決まったら開業場所を決める必要があります。具体的な開業場所としては「自宅」「店舗用物件」「無店舗」の3種類があります。

自宅で開業する

開業場所の候補として、まず考えられるのが自宅です。初期費用や家賃、光熱費など経営していく上でのランニングコストを抑えることができ、費用面で多くのメリットがあります。

遅い時間まで営業をする場合でも、別の場所の店舗と比較して移動時間がなく便利ですね。家族と同居の場合、理解が得られるかという点や近隣の住民からの理解、住居の生活感が出ることがないかなどがクリアできれば、おすすめの開業場所と言えます。

店舗用物件を賃貸し開業する

店舗用に新たに物件を賃貸し、開業するケースも多いです。自宅で開業するよりコストがかかりますが、仕事とプライベートを分けやすいという利点があります。

貸店舗用物件は高額で難しいという場合、マンションの1室を使って開業ができる場合があります。この場合であれば、それほどコストはかからないでしょう。

無店舗で開業する

お店を持たず、お客様の自宅やご依頼いただいた場所に伺い、施術を行う無店舗で開業するケースもあります。家賃や光熱費がかからない点がもっとも大きなメリットです。

また、一時的に経営がうまくいかなくなるなどの環境変化にも対応しやすいという利点があります。デメリットとしては、万が一のセキュリティの問題、移動距離によって効率が悪い営業になる恐れがある、などが考えられます。

施術メニューを決定する

サロンの開業場所が決まったら、施術メニューと金額を決めます。注意したいのは、設定したコンセプトやターゲット顧客との整合性、競合他店の価格調査です。また、他店でも行われていることが多い施術では、自分のお店だからできるような付加価値をつけられると良いでしょう。

設備・備品を準備する

施術内容が決まったら、導入する機械や備品消耗品の種類、数量の洗い出しを行います。設備名や個数、金額を一覧にした投資明細表を作成すると、全体の費用が管理しやすく便利です。高額な設備は相見積をとり、必要な設備備品を準備しましょう。フェイシャルエステを開業するにあたって必要となるのは下記のものです。

  • ベッド
  • エステ機器
  • PC
  • 椅子
  • ワゴン
  • タオルやシーツなどのリネン類
  • 清掃用具、マスクや消毒などの衛生用品
  • パックなどの化粧品、コットンといった消耗品
  • その他 店のコンセプトに合わせたオーディオ機器、アロマ、インテリア

売上計画を立てる

ハード面の準備が整ったら、売上計画を立てます。創業当初の売上計画、年間の売上計画を考えましょう。

1か月間の売上高、仕入に必要な金額、家賃などの固定費、消耗品など固定費以外にかかる経費を算出します。売上高-仕入れ-固定費-固定費以外の経費=利益となるので、それがマイナスにならないように年間の売上計画を立て、営業を行います。

集客方法を考える

次に具体的な集客方法を考えます。大きく分けて紙媒体のものとインターネットネット媒体のものが考えられます。

  • 紙媒体(チラシ、フリーペーパーなど)による宣伝
  • 公式サイト、ブログ
  • SNS(Twitter、Instagramなど)
  • GoogleやYahooなどのWEB広告
  • サロンクーポンサイトの利用

また、広告宣伝一式を請け負うコンサルに依頼するといった方法もあります。ターゲットによっても選ぶべき広告宣伝方法が変わってくるでしょう。費用対効果を考えながら、集客方法を決める必要があります。

フェイシャルエステの技術を習得する

フェイシャルエステサロンの開業に資格は必要ありませんが、技術の有無は集客に大きく関わってきます。技術を習得するための通信講座やスクールを受講される方も多いです。長期間の通学ではなく、1週間などの短期間で集中して技術を習得する講座を開催している学校もあるので、自分に合った形態を選ぶことが可能です。

技術に自信がない場合は、これらの講座とYouTubeや書籍などを組み合わせながら習得していきましょう。

フェイシャルエステの開業を進めよう

フェイシャルエステの開業はそれほど難しくありません。しかし、人気のフェイシャルエステにしようと思うと難しいです。どうすれば集客できるのかをよく考えて、フェイシャルエステの開業を行うようにしてください。