エステティシャンとして勤務する上で必要なのは、施術スキルだけではありません。施術の効果だけでなく、特別感や癒しを求めて来店するお客様も多いため、エステサロンの雰囲気に合った身だしなみや服装が求められます。

今回のコラムでは、エステティシャンに求められる服装や身だしなみについて詳しく解説していきます。

  1. エステティシャンが服装に気を配るべき理由
  2. エステティシャンの身だしなみのポイント
  3. エステティシャンに適した服装の特徴
  4. エステティシャンに適さない服装
  5. エステティシャンの制服の種類
  6. サロンの格を引き上げる服装を心掛けよう

エステティシャンが服装に気を配るべき理由

エステティシャンに向いてる人エステティシャンが服装に配慮すべき理由をご紹介します。

  • お客様の満足度がアップする
  • サロンのブランディングができる
  • スタッフのモチベーションが上がる

お客様の満足度がアップする

制服をきれいに着こなしたり身なりを整えたりすることで、清潔感やプロとしての品格を表現し、お客様に好印象を与えることが可能です。

また、エステティシャンが特別感や非日常感のあるサロンの雰囲気に馴染むことで、お客様はよりリラックスした状態で施術を受けられるでしょう。サロンに対する満足度の向上が期待できます。

サロンのブランディングができる

サロンの内装の雰囲気に合った制服を取り入れると、サロン全体の統一感が増します。お店のイメージがお客様に伝わりやすく、サロンのブランディング力を向上させることが可能です。

また、清潔感のあるスタッフが勤務していることを発信するのもサロンの印象をアップさせるのに有効な手段だと言えます。サロンの雰囲気と合った制服をきれいに着こなしたスタッフの写真を、チラシやホームページなどに掲載すると良いでしょう。

スタッフのモチベーションが上がる

制服を導入しているエステサロンの場合、基本的にエステティシャンは私服で出勤し、サロンで制服に着替えて勤務を開始します。仕事とプライベートの切り替えがより明確になり、仕事に対するスタッフのモチベーションをアップさせることができます。

近年増えている自宅サロンはアットホームな空間であることが多く、仕事のスイッチを入れることが難しいでしょう。制服を通して仕事とプライベートを区別することがより重要だと言えます。

エステティシャンの身だしなみのポイント

ここからは、エステティシャンの身だしなみについて詳しく解説していきます。清潔感のある身だしなみをキープするには、どういったポイントに注意すれば良いのでしょうか。

  • ヘアスタイル
  • メイク・体型
  • 手・爪
  • 服のシミ・シワ

ヘアスタイル

髪がセミロング(鎖骨下〜胸より上の長さ)、あるいはそれより長い場合は、施術中にかがんで下に垂れてしまわないよう1つにまとめます。ショートカットの方は、横に広がった髪をピンで留めたりスプレーで固めたりするのがベターです。

また、前髪は長さに関係なく横に流し、顔周りのおくれ毛をピンで留めておきましょう。髪色は、明るすぎず、落ち着いたものが望ましいです。

メイク・体型

接客業において、ノーメイクで臨むのはマナー違反です。肌がきれいに見える、ナチュラルなメイクを心掛けてください。

また、きれいになるためにサロンを訪れるお客様にとって、エステティシャンは憧れや目標となる存在です。日々のスキンケアや体型管理を怠らないよう意識すると良いでしょう。

手・爪

ハンドエステを行うエステティシャンはお客様に直接触れて施術するため、手の状態には特に気を配る必要があります。こまめに手を洗って清潔さを保ち、保湿などのケアも欠かさず実施してください。

また、お客様の肌を傷つけないよう、爪は常に短く切っておきましょう。「白い部分が見えない長さ」を目安とし、やすりで丸く整えておくと良いです。

ネイルについては、派手な色や装飾がついたものを認めているサロンもあります。しかし、お客様の肌を傷つけるリスクがあるため、そういったネイルは避けることをお勧めします。

服のシミ・シワ

エステティシャンが身に付ける服については、形が整っていることだけでなく、服そのものにシワやシミがついていないことも大切です。全身鏡の前に立って、自分の身だしなみを一通り確認してからお客様に接することを習慣にすると良いでしょう。

また、勤務中に汗をかいたり、オイルやジェルが付着したりして服が汚れてしまうこともあります。制服の予備を常にサロンに置いておき、いつでもきれいな制服に着替えられる状態にしておきましょう。

なお、シミがついてしまったら、できるだけ早くシミ抜きをするようにしてください。

エステティシャンは、1日のほとんどを立った状態で勤務します。そのため、ナースシューズのような、長時間動き回っても脚が疲れない靴を身に付けることが望ましいです。カジュアルなスニーカーやサンダル、脚への負担が大きいヒールの高い靴は避けましょう。

エステティシャンに適した服装の特徴

エステティシャンの適切な服装には、以下のような特徴があります。

  • 清潔感がある
  • サロンのコンセプトに合っている
  • 機能性が高い
  • 管理しやすい

エステティシャンは施術をするだけでなく、電話対応やカウンセリングなど、様々な業務をこなさなければなりません。伸縮性に優れた動きやすい制服を選ぶことをおすすめします。

また、ペンやメモ帳が入るサイズのポケットがあると、必要な小物をすぐに取り出せます。以下のような場面でもスムーズに業務を進められるでしょう。

  • 先輩に教わった内容を記録する
  • 電話対応で必要な情報のメモを取る
  • カウンセリングでお客様に必要な情報を書き込んでもらう

エステサロンで毎日勤務していると、制服は汗やオイルなどで汚れてしまいます。複数枚を交替で使用することを想定して選ばなければなりません。

複数枚購入しても無理のない価格、シワになりにくく洗濯できる素材など、管理のしやすさに着目して選ぶことも大切です。

エステティシャンに適さない服装

以下のような特徴を持つ服装は、エステティシャンにふさわしくありません。

  • 派手な色・柄を取り入れている
  • 華美なアクセサリーをつけている
  • 肌の露出度が高すぎる・低すぎる

派手な色・柄を取り入れている

エステティシャンが派手な柄や色の制服を身に付けていると目立ちやすく、お客様に不快感や威圧感を与えてしまうかもしれません。サロンのコンセプトに合わせたシンプルなデザインを意識しましょう。

華美なアクセサリーをつけている

結婚指輪やシンプルなデザインのアクセサリーは、サロンの規則で認められている場合があります。

しかし、大きな飾りがついたイヤリングや髪飾りなど、華美なアクセサリーは控えましょう。動き回る時に揺れたり引っかかったりしてしまうだけでなく、お客様の身体を傷つけてしまう可能性があります。

肌の露出度が高すぎる・低すぎる

スカート丈が短すぎたり、身体のラインが過度に強調される身だしなみは下品な印象を与えてしまいます。特に女性のお客様は不快に感じる方も少なくないでしょう。

スカートを着用する場合は膝くらいまで、あるいはふくらはぎまで隠れるくらいの丈で適度にタイトなものを選ぶことをおすすめします。

エステティシャンの制服の種類

エステティシャンの制服には、以下のような種類があります。

  • ワンピース
  • カットソー
  • チュニック
  • エプロン

ワンピース

可愛らしさや女性らしさを表現するのに適したワンピース。シルエットや襟元のデザイン、ファスナーの位置などを自由に選べるため、サロンの個性を表現することができます。

また、上下が分かれていないことから、身体が縛られず動きやすいことも魅力の1つです。

カットソー

カットソーの制服は鎖骨や顔周りをすっきりと魅せることができ、お客様にフォーマルな印象を与えられます。上下が分かれており、洗濯のしやすさも大きな特徴です。可愛らしさというよりは、プロ意識や品格をアピールしたいサロンにぴったりの服装だと言えます。

チュニック

チュニックとは、お尻が隠れるくらいから膝辺りくらいまでの丈のトップスのことを指し、医療の現場でも着用されることが多いです。

ウエストが絞られており、パンツスタイルでも華やかさを表現することができ、デザイン性と機能性を両方兼ね備えていることがメリットだと言えます。

エプロン

エプロンは主に全身タイプ、腰巻タイプの2種類に分かれており、私服の上から着用してもサロンとしての統一感を表現することができます。

また、以下のような特徴を持つ、機能性や管理のしやすさに優れたものを選ぶと良いでしょう。

  • 撥水加工がされている
  • ポケットが多くついている
  • 脱ぎ着しやすい

サロンの格を引き上げる服装を心掛けよう

エステティシャンの服装や身だしなみのポイントについて解説してきました。エステサロンを訪れるお客様がスタッフ個人に対して抱く印象は、そのままサロン全体のイメージとなります。

清潔感やサロンの雰囲気を意識した服装だけでなく、身だしなみまで心掛けることでサロン全体の印象が良くなり、お客様の満足度も向上させられるでしょう。