華やかでこそあれ、エステティシャンのお仕事は簡単ではありません。

美容に関する知識や技術が十分なだけではスキルアップが難しく、お客様の話をよく聞いて理解し、最適なコースを提案するための力も求められるのです。

今回のコラムでは、エステティシャンへの適正が高い人はどんな人か、またどんな経験がエステティシャンの仕事に活かせるかをご紹介します。

  1. エステティシャンに向いている人の特徴
  2. 未経験でもエステティシャンになれる!
  3. エステティシャンにはたゆまぬ努力が必要

エステティシャンに向いている人の特徴

どんな仕事にも性格や適正から見た向き不向きがあります。エステティシャンのお仕事も例外ではありません。

さっそく、エステティシャンにはどんな人が向いているのか考えてみましょう。

美容への関心が高い人

エステティシャンに向いてる人

エステや痩身にしろ、脱毛にしろ、サロンを利用するお客様は美容への興味関心が高い方と言えるでしょう。

こうしたお客様の希望を叶えるため、プロのエステティシャンには高い技術力や知識レベルが要求されます。

美容に関する努力を続けていく際、「もともと美容への関心があるか」「きれいになることが好きか」否かで知識や技能の吸収・成長率は大きく異なります。

好きこそものの上手なれ、の精神で、興味がある美容のプロとして働くことでどんどん伸びていける人は少なくないでしょう。

コミュニケーション能力が高い人

エステティシャンに向いてる人

注意してほしいのは、「コミュニケーション」と「ただの話し上手」は大きく異なるという点です。

エステティシャンに必要な能力は前者。どのようなシーンでコミュニケーション能力が求められるのかを知りましょう。

リラックスしてもらう

美容サロンに確かな効果を求めているお客様が多いのは当たり前ですが、エステティシャンと会話することに癒しを見出しているお客様もたくさんいらっしゃいます。

お客様にリラックスしてもらうためには、さまざまなコミュニケーション能力が不可欠です。

  • お客様と話をする力
  • お客様の話を聞く力
  • 共感する力
  • 話しやすい雰囲気を生み出す力
  • 気配りの力
  • 自然な笑顔で対話する力

お客様から信頼され、心を開いてもらうためには、これらのコミュニケーション能力をバランスよく持ち合わせる必要があるのです。

悩みや問題点を聞き出す

お客様は美容への興味が高いだけでなく、現状に何らかの不満を感じてサロンを訪れています。

適切なカウンセリングを行い、傾聴と的を射た質問を通してお客様の悩みを聞き出すためには、コミュニケーションを円滑に進める力が不可欠です。

スタッフ同士のやりとりを円滑に行う

エステティシャンが所属する美容業界には女性が圧倒的に多く、人間関係を良好に保つことが必須です。

業務を円滑に進めるためにも、思いやりと気配りの意思を強く持って周りとスムーズなコミュニケーションを行える人には適正が高いと言えるでしょう。

喜ばれるのが好きな人

エステティシャンに向いてる人

エステティシャンのお仕事は、美容への興味だけでは続かないものです。

自分がきれいになりたい気持ちと同じくらい、お客様にきれいになって頂きたい気持ちがある人でないと、モチベーションや目的を見失ってしまうかもしれません。

お客様が持つ悩みやコンプレックスと真摯に向き合い、「きれいになるお手伝いをしたい」「きれいになったお客様が喜ぶ姿を見たい」と思える人は、かなりエステティシャンの適正が高い人ですよ!

向上心が高く努力し続けられる人

エステティシャンに向いてる人

エステティシャンの知識や技術の蓄積には終わりがありません。

少しの実技経験や講習で満足してしまうのではなく、「もっと上手くなりたい」「どんなお客様にも満足してもらいたい」という気持ちを持ち続けて、知識や技能を吸収し続ける向上心がなければ、継続して指名してもらえるエステティシャンからは遠ざかってしまうでしょう。

また、美容に関する技術は日々進歩しています。

新しいマシンやオイルがしょっちゅう販売をスタートしていたり、流行りの手技が猛スピードで移り変わったりすることも大いにあり得ます。

お客様の中には最新の美容トレンドに対してプロ並みの知識を持つ方もいらっしゃいますから、どんな方にもご満足頂くためにはトレンドをすぐに取り入れる情報感度も求められるでしょう。

体力がある人

エステティシャンに向いてる人エステティシャンには心身の体力も必要不可欠です。

華やかな仕事だと思われがちですが、ずっと立ち続けていられるフィジカルの強さとクレームや不満にもへこたれないメンタルの強さ、双方を求められるのがエステティシャンのお仕事の本質なのです。

美容業界は体力が必要不可欠

近年では改善が進んでいるものの、美容サロンの労働環境はなかなかにハードです。

施術中はほとんど立ちっぱなしで力を使う手技も多いですし、予約が途切れない忙しい日は休憩時間を削って施術に取り組まなければいけないこともあるでしょう。

残業や勤務時間の延長だって

常に明るい気持ちでいられるメンタル

お客様は美容のプロとして信頼して下さっている分、エステティシャンの反応に敏感です。

不安そうにしていたり、自信がないと思われやすい態度をとったりしていると、それがお客様に伝わり心配や不満、最悪の場合契約の見送りや施術ミスによるクレームにつながってしまうかもしれません。

常に明るい気持ちに切り替えられるよう、ていねいなメンタルコントロールができる人材になりましょう。

未経験でもエステティシャンになれる!

エステティシャンに向いてる人未経験者からエステティシャンを募集しているサロンも多いです。

実はエステティシャンは国家資格ではなく、法律上必ず免許が必要な業種ではないのです。

基本的なマナーや社会常識があれば、お店で研修やセミナーの機会を設けて知識や技能といった実務スキルを身に着けることは可能ですよ!

エステティシャンに必要な知識はなに?

美容のプロとして施術をしていくうえで必要な知識は、大きく分けて3点です。

  • 理論的な知識
  • エステティシャンとしての技術
  • 接客マナー、カウンセリングスキル

理論的な知識

お客様の肌に触れるエステティシャンの仕事には、人間の身体や肌に関する構造の知識、機能の知識が必須です。

長年の研究によって理論が確立されている学問は少なく、日々の研究によって昨日までの常識がいきなり非常識に変わることもざら。常にアンテナを張り巡らせ、継続的に勉強をし続けられる人材でいたいものですね。

  • 生理解剖学
  • 皮膚学
  • 栄養学
  • 免疫学
  • 化粧品学
  • 大脳生理学 など

これらの美容に関わる領域はもちろん、リラックス効果や購買意欲を高めるための心理学・社会心理学についての勉強も必要です。

エステティシャンとしての技術

エステティシャンといっても業態はさまざま。

  • 痩身
  • ボディエステ
  • リンパマッサージ
  • 脱毛
  • フェイシャル など

専門としたい分野についての技術を身につけたり、専用器具の扱い方をマスターしたりしなければ、エステティシャンとしてのお仕事をスタートすることはできません。

接客マナー、カウンセリングスキル

お客様に不快な思いをさせずご満足頂くためには、知識や技能だけでなく社会性も不可欠。

立ち振る舞いや話の仕方といった接客面のマナーはもちろん、カウンセリングでお客様の悩みを引き出す力やそれに見合ったコースを提案する営業力も求められます。

エステティシャンになるためにはどう学べばいいの?

エステティシャンに向いてる人美容に関する知識を学ぶ場としては、以下の2つのパターンが想定されます。

  • 入社したサロンの研修
  • 専門学校やスクールの授業

自分に合った学び方を考えるために、それぞれの特徴をとらえておきましょう。

入社したサロンの研修

大規模サロンやフランチャイズチェーン店などの場合、入社後に研修が用意されていることが多いです。

研修だけでていねいに学ぶことは難しいですが、エステティシャンとしてそのお店で働くうえで必要最低限の知識と技術を身に着けることは十分に可能です。

施術内容やルールはサロンによって異なるため、専門学校やスクールに通った人や経験者であっても基本的には店舗の研修を受けることになります。

専門学校やスクールの授業

美容専門学校やスクールに通えば、美容についての知識や技術を基礎からしっかり時間をかけて学べます。

即戦力としてサロンに採用してもらえる可能性もぐっと高まり、就職の選択肢が広がるでしょう。

半面費用がかかるだけでなく、膨大な専門学校・スクールの中から自分にあった学校をていねいに吟味して見極めなければなりません。

学校の公式ホームページやSNS、パンフレットなどから、講義内容や就職サポート体制、料金などについてしっかり情報収集を行いましょう。

エステティシャンにはたゆまぬ努力が必要

エステティシャンに向いてる人楽しそうに思えるエステティシャンだってお仕事。

辛いことや苦しいこと、自分には向いていないかも……と悩んでしまうことだってあるかもしれません。

しかし、自分のがんばり次第でお客様に喜んでもらえ、認めてもらえるエステティシャンの仕事には、他の業務には取って代われないやりがいがあります。

自分の適正を見極めつつ、足りないところを伸ばす努力をすることで、憧れのエステティシャンに近づきましょう!